字が綺麗なのと汚いのとでは周りの反応が大きく違う
私は34歳男性、職業はプログラマーの仕事をしています。私がプログラマーとして働き始めた頃、顧客の話を聞きメモを取りながら仕事をするのですが字が汚い為、周囲からその事についてあまりよく思われていませんでした。
字が汚い人は心も醜い
確かに客観的にみても字が汚いと読む方は大変なので、時には仕事に支障をきたす事もあるかもしれません。それだけではなく字は人を表すという様に字が汚い人は性格もだらしないと思われることがあります。私はそう思われたくなかったのと字が汚く読みにくい事で周囲に迷惑を掛けたく無かった為、20歳で書道を学ぶ事にしました。
私が習った書道は月に4回、費用は月謝制で4000円です。教室で大人がそれぞれ書道を学ぶ方式で、筆と鉛筆を2回ずつ学びました。当初はペン習字を考えていたのですが、やはり基礎から学ぶ方が良いと思い書道教室を選びました。
その教室では段数が上がると試験を受けて師範になる事が出来る、という評価システムがあるのも魅力に感じ、この書道教室に決めました。習うからにはある程度ちゃんとした結果を出し、評価をしてもらえるシステムが無いとやる気もおきないと思ったので、学ぶ環境は自分に合っていると感じました。
書道を極めると周りの反応が明らかに変わる
書道を20歳から4年も続けていると段数が上がり、字が綺麗になってきた事を実感してきます。そうなってくると、周りからメモの字が汚いと言われなくなり、字が綺麗になったことで読みやすいと褒められたり、イベントの際は字を筆で書いてくれと頼まれる様にもなり、仕事に直接繋がるスキルではないにしろ、武器が増えた事で自信になりました。
周りの反応が明らかに変わり、汚い字より綺麗な字を書ける方がやっぱり断然良いんだな、と改めて感じました。読みやすさも勿論そうですが、プログラマーでも仕事をしていれば何かしらの字を書きますし、顧客となる企業の方も見ていますので、綺麗な字を書けるという事はある程度のステータスにもなる訳です。
その結果、社長や専務などそういった上層部の方から代筆を頼まれる事もあり、なんだかちょっとだけ自分が特別のように感じられ、コンプレックスだった事が今では自分の強味になりました。他人が書く字というのは、見ている人は本当に見ています。文章だけのやりとりで人間性まで否定されてしまうのは非常に勿体ない事です。
結局、私は28歳まで8年間書道を続けましたが、師範になる受験資格を得る事が出来ず、試験は受けませんでした。あとたったの2段上がるだけで試験を受けられたのですがその2段の壁が厚く、挫折してしまいました。
ですが、私の本来の目的は字を綺麗に書く事であり、師範になる事ではない為、目的は達成できて満足のいく結果になりました。時代の流れと共に字を書く機会が減っているのは明らかですが、私は字を綺麗に書けるようになった事で人生が変わったといっても過言ではありません。