【少年野球】にいた!才能があるのに嫌味なエース
11歳の息子は野球チームに所属しています。入会したきっかけは、この野球チームのエースである友達に誘われたことでした。その先、この友達のエース君とトラブルになるとは、夢にも思いませんでした。
息子は正直言ってスポーツが得意ではないのですが、唯一野球だけは夫とキャッチボールをやっていて楽しそうに挑戦するスポーツでした。
ある時の試合で人数が不足していたこともあり、息子がスタメンとして起用されたのです。その試合はエースの友達がバシバシ抑えていたので、基本的にボールが飛んでこなかったのですが、後半戦になって他の子のミスでランナーが溜まりピンチになってしまいました。
次の打者が息子の方向にボールを打った瞬間、最悪なことにエラーをしてしまったのです。その瞬間エースの子が大きな声で息子を怒鳴り上げ、ずっと露骨にイライラした態度を取り始めました。
結局その試合はこちらの勝利で終わったのですが、ミーティング後もネチネチとエース君は息子のエラーを責め立てます。「お前がちゃんと取っていればもっと早く試合が終わった」と気落ちしている息子に、聞こえるように言っていたのです。
それでもエースの彼を誰も叱ることはなく、周りは怒られてしょうがないみたいな態度を取っているのを見て、私がこんなチーム辞めさせてやると思いました。その後、このチームにいてもつらいのでは?と息子に聞くと、「確かに嫌な思いしたけど野球は面白いからやりたい。」と言うのです。それを聞いて私は無理に辞めさせる事はせずに息子を見守る事にしました。
それからも息子は野球を続けましたが、エース君は相変わらず息子にものすごく嫌な態度を取ります。何をするにもグチグチと言われ、それに屈せずにやっている息子はよく耐えているなと親ながらに感心します。もっと伸び伸び野球をやらせてあげたい、そう思った私は・・・
図に乗るエース ついに監督からの裁きが
この嫌味が収まる気配もないので、さすがに限界を感じた私は、コーチと監督に対して「エース君の息子に対する態度はおかしい」と告げたところ、「あなたの息子さんだけでなく、ほかの子も嫌な経験をしていることは知っている。もう我々も叱る準備をしている」と仰ってくれました。
その数日後、練習試合が行われチームは惨敗してしまいました。試合後のミーティング中はエースの子が不貞腐れていました。コーチ陣が今日の敗因をメンバーに聞くと「エラー!!」とエース君がいつもの調子で声を張り上げた瞬間
「お前のその態度がチームを委縮させて普段のプレーができないんだ!エラーが嫌なら一人で勝手にやってろ!」
とコーチが叫びました。
さすがに堪えたのかそれから彼はだいぶ態度が軟化し、嫌味を言う頻度は減りました。実力で個人差があるのは仕方がないのですが、チームスポーツである以上、皆で勝利を勝ち取れるように導いてくれるのが、本当の意味でのエースなんじゃないかと思います。
心を育てるといわれている代表的なスポーツの野球で、問題が起こるのは悲しく感じますが息子もこれを乗り越え、精神的な強さを養って欲しいと願います。