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自転車の乗り方を子供に教えるのって大変じゃないですか?

子供が自転車をマスターするのに絶対必要な3つのこと

子供が幼稚園に通いだす頃になると、そろそろ自転車に乗れるように練習をしないと、そう思う家庭は多いのではないでしょうか。子供を連れて行く時の移動手段が自転車の場合、日本の法律では親の後ろに乗せていいのは“6歳未満まで”と定められています。

やはり、いつかは子供自身が一人で自転車を運転して、公道を走れるようにならないといけない日が来てしまうわけです。そんな時、短期間で安全に自転車に乗れる様になるポイントを教えてもらえたらいいな、と思いませんか?

先日4歳になったばかりの我が家の次男は、2日で自転車に乗ることをマスターしました。
コーチは自転車マニアの旦那です。知識が豊富なので、自分の経験から培ったポイントをギュッと凝縮して教え込んでいます。そんな実体験を例に挙げて、練習する際のポイントをご紹介します。

補助輪をつけて乗らせるのはもう古い?

ストライダーでお馴染みのペダルレス自転車は、早い子だと2歳で両脚を使って前に進むことが出来ます。ママ友との会話でも、ペダルレス自転車に乗っていた子は『すぐに自転車に乗れる様になる』という噂を耳にしたことがある方も多いと思いますが、その噂は本当なのか?

ストライダーなど無かった時代は、まずは三輪車から入って、補助輪付き自転車→補助輪を外すという段階を経て乗れるようになった人が多いと思いますが、その方法だとペダルを漕ぐという動作は三輪車の頃からすでにマスターしていますが、バランス感覚がわからないので、補助輪を外した途端にハードルが一気に上がり、転倒を繰り返します

一方で、三輪車などは一切乗らずにペダルレス自転車から入った子供は、先にバランス感覚を自然と習得する様になるので、補助輪など付けなくともペダルの漕ぎ方さえマスターしてしまえば、スイスイ乗れるようになります。

簡単に言うと、ペダルを漕ぐ動作よりバランス感覚を習得する方が、全身のコアな筋力が必要になる為、難しいのです。ストライダーに乗れる子はバランス感覚をすでに習得している分、自転車に早く乗れるようになる傾向が強いということが、お分かりいただけたかと思います。今の時代、補助輪付き自転車で習得しようとするのはナンセンスなのですね。

憧れのお兄ちゃんに少しでも近づきたい

我が家の次男は、2歳でお兄ちゃんのお下がりのペダルレス自転車デビューをしました。タイヤのサイズは10インチで地面にようやく足裏が着いた頃。基本的には外でヨチヨチ歩きから乗らせていましたが、いつしか家の中でも乗りたがるようになり、自由にさせておくと気付いたら常に自転車にまたがっていました。

大好きなお兄ちゃんがカッコイイ自転車に乗っているのを見て、いつか自分もお兄ちゃんの自転車に乗りたいと強く強く願っていました。ご飯を沢山食べて、お兄ちゃんみたいな自転車に乗るんだ!と意気込む純粋な姿を見て、憧れている人が身近にいるのはとても良い影響力を受けるのだと実感しました。

3歳になり、タイヤのサイズを12インチに変更。この頃には外でビュンビュン乗り回し、坂道を下るのも大好きに。丁度、お兄ちゃんは14インチから18インチの自転車に買い替えていたので、遂に自分にペダル付きの自転車のお下がりが回ってくる!そう思ったのですが、まだ地面に足裏が着かなかったので、もうしばらく我慢の日々が続きました。

其の一 ペダルの漕ぎ方を習得せよ

時は過ぎ、成長した次男は遂に自転車に挑戦することになります。まず、1日目は緩やかな下り坂を利用し、自分の力を使わずにペダルを回す練習を繰り返し行いました。ペダルを漕ぐという動作が初めてだった為、口で説明するよりまずは下り坂で自然と前に進んでる中、ペダルを漕ぐ動作を身体に覚えさせました。

親の補助はスタートのみで勢いがついたら手は離しても、バランスがとれるので転倒することはありませんでした。(勿論、危険な時にすぐに助けられる位置で見守ります)

ペダルを漕ぐ感覚を掴んだら、下り坂から平地の延長線上で自分の力で漕ぐ感覚を覚えさせます。勢いがついている所で自分が漕いだ事により進む感覚を掴ませます。これを繰り返し行うと、下り坂の勢いがなくなった頃も自分の力で漕ぎ、バランスをとりながら前に進むことが出来ていました。

次に、漕ぎだしの練習を平地で行います。下り坂の勢いが使えない分、子供は走り出すまでの最初の一歩がなかなか上手くいきません。止まっている状態からペダルに足をかけて踏み込むのは、最もバランスと脚力が必要になってきます。

そこで、ペダルレス自転車の要領で始めの2,3歩は足裏で地面を蹴って、少し進んだ所でペダルに足をかけて漕ぐという方法にすると、コツを掴んだのか漕ぎだすまでの時間が早くなりました。

其の二 ブレーキの使い方を習得せよ

ブレーキは基本的に止まる為の手段として教えている人が多いと思いますが、それだけではないのです。ブレーキを上手く使いながらスピードをコントロールすることを教えないと、カーブは曲がれないし、人や障害物を避けることも出来ません。ブレーキの練習もとても大事な要素となってきます。

ペダルレス自転車のお陰で、ペダルを漕いで前に進むということには、時間がかからずマスターした次男ですが、ブレーキの使い方を完全にマスターするにはもう少し時間がかかりそうです。何故かというと、ペダルレス自転車は足裏で止まるため、ブレーキをかける前に反射的に足が出てしまうので、それに慣れてしまっている癖を直さなければなりません。

スピードコントロールをブレーキレバーを握って行う概念がないので、それがなかなか身につかず、漕いでいるうちにスピードが出てしまっても、足で無理やり止まろうとするか、とっさに急ブレーキをかけるという日々が続きました。

急ブレーキで止まるということは、右手のブレーキが強い子の場合、前輪が急に止まるのでその勢いで重心が前に移動して前のめりの状態で転倒します。また、左手のブレーキが強い子の場合は後輪が急に止まるのでタイヤが滑ってしまいます。

どちらにしても危険が伴うので、急ブレーキでしか止まれない子は緩やかにブレーキをかけ、スピードをコントロールするコツを教えなければなりません。これだけは、ペダルレス自転車に乗り慣れてしまった(足で止まることに慣れてしまった)唯一の難点かな、と感じましたが、最近のペダルレス自転車にはブレーキレバーが付いているタイプもあるみたいです。(ブレーキが付いている分、車体は重くなるので、そこは考えようですね・・・。)

ブレーキの練習もやはり緩やかな下り坂を利用して、一定のスピードを保てるように繰り返し繰り返し身体に覚えさせ、ブレーキを握る力の調節でスピードが遅くなるんだという仕組みを本人に理解させましょう。

ここまでで練習に費やした時間がわずか2日です。本人は乗れるようになったことが本当に嬉しかったようで、晴れている日は毎日乗りたがりました。練習しようか!と親から声をかけることは無く、いつも自分の意思で乗りたがっていたので、それが上達への近道だった様に感じます。

其の三 登り坂を上らせよ

平地がスイスイ走れるようになり、ブレーキでスピードコントロールが出来るようになったら次は登り坂の練習に入ります。重いペダルを身体に感じながらさらにバランスをとらなければならないので、2つのことを同時に行うことが難題となってきます。

今までの様にハンドルに手を添えていただけの乗り方ではなく、ハンドルを身体に引き寄せながらペダルを踏み込まないと急坂は登れないので、上半身にも気を付けてみてあげて下さい。

重いペダルを回し続けるにはある程度の脚力も必要になってくるので、自転車にギアが付いているタイプに乗っていたとしてもギアに頼るのはやめて、きちんと自分の脚で重さを感じさせ、登れるようになることが理想です。登り坂に直面しても、決して諦めずに自分の脚で登り切ったということで自信もつきます。

自転車の練習を水泳のクロールに例えるなら、まずは完成形を見せる→一つ一つの動作をバラバラに砕いて教える(水慣れ、顔つけ、もぐる、けのび、浮く、バタ足、片手クロール、両手クロール)→これが全て出来て初めてクロールが泳げるようになります。

自転車も同じ要領で、バランスをとる→ペダルを漕ぐ→ブレーキ→坂道を上る→というように一つ一つの要素をクリアしていって、初めて公道に出て走れます。周りを見渡すと、この段階を踏まずに公道に出て乗らせている親が多過ぎる様に感じます。子供の自転車交通事故が後を絶たないのは、親の認識不足も影響していると認めざるを得ません。

まとめ

まず一番始めに習得するべきなのはバランス。ペダルを漕ぐだけなら三輪車が有効ですが、それに慣れてしまうとバランスをとりながら漕ぐことが出来ないので、後で苦労することになります。ストライダーに慣れている子は、是非平地ではなく緩やかな下り坂から練習を始めてみて下さい。ペダルをマスターしたらブレーキ、登り坂へと段階を踏んでいきましょう。

我が家の次男の場合は身近に目標になる人が居て、親の願いではなく本人が乗れるようになることを強く望んでいたことが上達に繋がったのだと思います。これはピアノやサッカーなど、自転車以外のことにも共通して言えることですが、“そうなりたい!”と強く願うマインドがとても大事です。

そして、何より子供自信が楽しんで乗っているかどうか、それが肝になってきます。自転車に乗れるようになってほしいという親のエゴだけでは、上記のポイントを抑えた練習をしても上達は見込めないでしょう。

幼い頃から、お兄ちゃんの背中をいつも追いかけて、日々努力する姿には親も感心させられます。やはり思考は現実化するのですね。これからお子様と一緒に自転車の練習をするお父さん、お母さんのお役に立てればと思い執筆させて頂きました。安全にかつ楽しく練習できますことを心より願います。