【虐待現場を見た!】サッカーの試合で親の異常な行動
私には小学校4年生になる一人息子がいます。息子が幼稚園に入ったと同時に、地元では有名なサッカークラブに入団しました。私の父親、夫の父親、夫やその弟など私の周りにいる男性はみんな野球経験者でしたので、息子にも野球をやらせようかというプレッシャーを感じていました。
しかし、女性の私から見ると「今どきはサッカーでしょ」と感じて、周囲の意見を無視して息子にサッカーを習わせました。これが大失敗だったのです。
そのサッカークラブは、幼稚園の年少から小学校6年生までの9学年が所属している大所帯。大会になるとほぼ全員の親が試合観戦に訪れて応援はものすごく盛り上がりました。幼稚園児のサッカーは、ボールに全員が群がってワシャワシャしているだけでしたが、それでも私は大きな声で「いけー!頑張れー!」と夢中で応援しました。
小学校高学年の試合になると様子は違って、自分のポジションをしっかりとこなす一般的なサッカーの様相を呈していました。私の息子はまだ幼稚園でしたが、勉強のために高学年の試合も一緒に観戦するのが普通でした。
我が子のプレーに納得できずブチ切れる親の姿
とある大会で、息子と一緒に5〜6年生チームの応援をしていると、衝撃的な光景を目にしました。観客席で児童の父親がものすごくヒートアップしていたのです。その子がボールを取られたり、相手に抜かれたりすると「何やってんだよ!おい!しっかりやれよこの野郎!」と息子に罵声を浴びせているのです。
もはや応援というレベルをはるかに超えていました。その試合に負けて応援席の前に児童が集合したときには、その父親は手に持っていたペットボトル入りの水を地面に思いっきり叩きつけて「てめー、この野郎!」と自分の息子を威圧しました。監督やコーチ、その他の保護者は怖くて何もできず。その場が凍りつきました。
試合後に解散して車に向かう途中で、その父親は自分の息子の髪の毛を後ろから思いっきり引っ張って「なんだ!あの試合は!真剣にやってんのか!」と恫喝。その後何度も頭を叩いたかと思うと、後ろから思いっきりお尻を蹴り上げました。それまで必死で耐えていた児童も我慢しきれずその場で泣き出しました。
慌てて監督が走って近づき、父親の背中に手を回してなだめます。「頑張っていましたよ。今度はもっとうまくプレーできると思いますよ」と。その場はそれで落ち着きましたが、それ以降も大会の度に同じような光景に遭遇しました。
その現場を見てからは息子が「サッカー怖い」と言い出したのも無理はありません。私たち親もそう感じるほどでしたから。あまりにも興奮してしまう親は、他にもいました。自分の息子に対して、相手のラフプレーに対して大声を張り上げ、どんどん子供達が萎縮していくのが分かるほどです。
子供達がのびのびとスポーツを楽しむためのクラブ活動であるにもかかわらず、楽しさよりも親の怖さが上回ってしまうのです。私はそんな親の言動や行動を見ることによって、自制するように心がけていました。
家に息子のサッカー仲間が遊びに来ると、いつも決まって「試合が怖い」とこぼしていました。そんな子達を一生懸命励ましながらここまできました。あと1年ほどでやっとクラブからは卒業です。中学に入ったら、純粋にサッカーを楽しめる環境になることを切に祈っています。