【少年野球の監督と不倫する妻】旦那が怒りの金属バット
私の二人いる息子の下の子が小学校6年生で野球クラブに所属しています。小学校1年の時に入ったので6年目。兄はずっとサッカーをやっていましたので弟もサッカークラブに入るかなと思っていたのですが、日本人大リーガーに憧れてどうしても野球をやりたいと言い出して軟式野球を始めたのです。
たまたまその野球チームのコーチが私の仕事の知り合いでした。地元では最も歴史のある野球クラブでしたので、運営もしっかりとしているだろうと安心しての入団。私も週末の練習や試合を頻繁に応援しに行っています。どちらかというと妻のほうが熱心で、児童たちの送迎にも積極的に参加。試合の日はレモンの砂糖漬けを大量に作ってみんなに振る舞ったりしています。
ある日、練習の見学から帰ってきた妻が「○○君のお母さんと監督が怪しい」と言い始めました。単なる監督と父兄の関係ではなく、男女の関係じゃないかと言うのです。「そんな訳ないだろ」と否定しましたが、妻の言葉が頭の片隅にずっとあり、その後の応援の時に二人の様子を観察することに。
すると、確かに怪しくもあります。ベンチ裏に監督が引き上げるとその母親がスッと近づいては何か一言二言話をし、監督は落ち着きなく目を動かしているのです。明らかに周りを気にしている様子。そこにはただならぬ雰囲気を私も感じました。それでも心の中には「いくらなんでもそんなことはないだろう」という微かな希望を持ち続けました。
初めて二人の仲を疑った日から半年後、その日は小学校のグランドで朝から練習が行われていました。そろそろ練習が終わるだろうという時刻に、息子を迎えるためにグランドへ到着したのですが、なにやら大人たちが大きな声で騒いでいます。
不倫の代償と金属バット
車から降りて慌ててグランドに行くと信じられない光景が!
見たことのない男性が金属バットを振り回しながら監督を全力で追い回していたのです!余りの衝撃にしばし動くこともできず。他の父兄はその男性を追いかけたり、大きな声で「やめろー」と叫んだりしています。そして例の母親が「お父さんやめて!」と大きな声で叫びながら顔を覆って泣いています。
状況を把握しようと近くにいた児童の母親に「どうしたんですか?」と聞くと「旦那さんが乗り込んできた」とアワアワしながら答えてくれました。それで全ての状況を理解できました。やはりあの二人は不倫関係だったのです。それに気づいた夫が監督のところへ殴りこんだというのです。
それでも児童の前で暴力沙汰になることは許されません。私も全力でその父親の後を追いかけ、父兄4人がかりでやっとのこと取り押さえました。そしてすぐに監督にその場を去らせたのです。しばらく暴れていた父親はそのうち力が抜けて泣き始めました。こんなことになるなら野球をやらせなきゃよかった…と言いながら。母親の方もベンチに座って号泣していました。
そんなこともあって、親は自分の子供を連れてさっさと解散。私も子供の教育に最悪だと思いながら息子を車に乗せました。帰り道に「どうしたのかね、あのお父さん」と聞かれましたが「何か嫌なことがあったのかね」と、はぐらかすことで精いっぱいです。その後は無言で暗い雰囲気のまま帰宅となりました。
その一件があってから、該当者の息子さんは野球クラブを退団したようです。親の色恋沙汰に巻き込まれて、退団を余儀なくされた子供の気持ちを考えると、胸が締め付けられる思いでした。
子供のためのクラブなのに、親のせいで悲しい結末となって子供が浮かばれません。監督も退団したようで、何の説明もないまま翌週からはコーチの一人が監督代理という形でクラブの新体制が作られていきました。
あの家族がその後元通りになったかどうか、子供の傷が癒えたかどうかが今でも気がかりでしょうがありません。